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ホテル・ウェルカム22号室へようこそ。ここはジャン・コクトーを訪ねてきた方専用の客室です。
by jean-cocteau-anje


ヴィルフランシュ・シュル・メール

ヴィルフランシュ・シュル・メール_f0074714_191345100.jpgJean cocteau


IDで名前を使用している
ジャン・コクトー

大好きな彼に触れずにいたのは好き過ぎて語れなかったから。
例え私生活でも、語り出したら多分きりがないし、周りの人に引かれてしまうくらい愛の言葉を羅列するだろうから、ほとんど話題にしない。




第一、私は芸術について語るのが嫌いだ。自分の以外の人の評価に興味はないし、
「人は芸術となると理解したがる。鳥の歌すら理解しようとしないくせに」
というピカソの言葉を知ってからますますその傾向は強くなった。

このブログを始めてからも、記事にはしなかったがコクトーの美術展には必ず初日に足を運んだし、日々好きな気持ちは強くなるばかり。
ふと、ジャン・コクトーを巡る、って事をやってみようと思った。
ただ、やはり思い入れや評価は個人個人がすれば良いことなので、無駄なものは削ぎ落しつつ(それこそコクトーの様に)私なりのジャン・コクトーを記す試みをしようと思う。ヴィルフランシュ・シュル・メール_f0074714_19172843.jpgこれはアメリカのTIME誌の表紙になった『多芸多才の男』という写真。
あらゆる事に手を出した、いわゆるマルチ人間のはしりだったジャン・コクトー
それを軽薄と評価した人は多かったらしい。そんな彼を三島 由紀夫『軽金属の天使』と呼んだ。
そんなジャン・コクトーを追い掛ける、彼に片思いをしている女の記録とでも思ってくれたら、私は満足です。

ヴィルフランシュ・シュル・メール_f0074714_19193595.jpgジャン・コクトーの装飾が施された
サンピエール礼拝堂がある
ヴィルフランシュ・シュル・メール
ニースから電車で2駅。
田舎の小さな駅、階段を降りて右へ海沿いの道を歩く。小さな港町、そこにある。
やっぱりここも開館時間にはルーズ。
でも時間の正確さなんてフランス人には基本的に期待しない。
開いている時間に行ければラッキー、開いていなかったら近くを散策して時間を潰せばいい。それだけのこと。

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礼拝堂の裏は海。
釣りや日光浴をしている子供達と海を眺めるのもいい。
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斜め前にはホテル・ウェルカム。ジャン・コクトーが長期滞在したホテル。
ここで『鳥刺しジャンの神秘』をはじめ数々の作品が産まれた。

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目の前の高台になっている広場にはカフェも並んでるし、日曜日の朝はここで蚤の市をやっている。

カフェでのんきに受付の職員が来るのを待っているのも、それはそれで楽しい。
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ウェルカム・ホテルの裏を進めば映画『オルフェの遺言』で、この世とあの世の境界として使われたリュー・ド・オブスキュール(薄暗い通り)もある。
(生きた自分と死んだ自分がすれ違う場面が出てくる。)
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勿論、旧市街で買物したっていい。素朴な雰囲気の街だけど、一応セレクトショップとかもある。(ただしハイファッションは期待しても無駄)それなりに、なかなか楽しい。

そうすれば、そろそろサンピエール礼拝堂も開くでしょう。
※余談ですが、なぜか休館日では無いのに開かなかった事もあります。
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礼拝堂の中はコクトー一色。なんだか幸せな気分になる漁村の小さな教会。
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フレスコ画を製作中のコクトー

この写真では無いけれど、私の部屋のドアにはこのサンピエール礼拝堂で購入したコクトーのポスターが貼ってあります。

コクトーを巡る為に訪れ、大好きになった場所。
by jean-cocteau-anje | 2006-04-05 02:26 | コクトーの訪れた土地
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